ジュズとネンジュ

弔辞文例
恩師への弔辞  ○○先生、謹んでご逝去を悼み、生前のお教えに対し、あらためて御礼申し上げます。
 私が先生にお教えを受けたのは、もう20年も前になります。振り返りますと、私どもが中学校の制服で過ごしたころが、思い出されます。
 先生は、社会科のご担当だけでなく、野球部の顧問をされていらっしゃいました。勉強の面だけでなく、思い切りスポーツをしてしっかり体を鍛えておきなさい、といつもおっしゃって熱心にご指導くださいました。厳しくも優しいご指導に敬愛する生徒はおおぜいおり、親しみのある先生でした。
 卒業後も野球部の同窓会によくご出席され、なにかと相談にのってくださり、励ましてくださいました。
 この度の突然のご訃報、いまだ信じられない思いでいっぱいです。今後は、その教えを忘れることなく、子どもや後輩に伝えてまいりたいと存じます。
 これまでのお導きに感謝し、安らかに眠られることをお祈りいたします。
友人への弔辞  ○○さん、先週お会いしたばかりだというのに、今、私はあなたにお別れのことばを捧げようとしています。こんなに突然に帰らぬ人になるとは、誰が予想できたでしょうか。
 思えば、○○さんと私とは、小学校・中学校にいっしょに通った幼い頃からの友人でした。高校からは進路も違い、就職も全く違った方向に進みましたが、住まいが近いこともあって、家族ぐるみの付き合いが続いていました。
 お二人のお子様もご結婚され、今ではかわいいお孫さんが3人。目の中に入れても痛くないほどのかわいがりぶりでした。職業人としてだけではなく、家庭人としてもりっぱな父親でいらっしゃいました。
 老後は、二人で将棋をさして過ごそうなんて話していたのに、こんなに早く逝ってしまうなんて、本当に残念でなりません。
 ○○さん、安らかに眠ってください。いずれそちらでお会いしましょう。さようなら。
上司への弔辞  いつも明るい笑顔で私たちをリードしてくださった○○部長の突然の御他界ほど私たちを悲しませたものはありません。5月から始まった新製品の販売活動の直接指導にあたられ、若い者が疲労の色を見たときも、持ち前のユーモアで激励され、朝9時から夜10時ごろまで、文字通り休む暇もなく活躍されました。とくに全支店を訪問してのPRと販売の御指導により、予定の30パーセント増の販売成績をあげて、わが部が社長賞まで獲得することができたのです。あれからわずか1ヶ月後、○○部長は急逝されました。
 ○○部長は仕事の上では厳格で、計画は緻密であり、ルーズさを許されぬ方でした。反面、どんなに苦しい場面でもユーモアにあふれたお言葉と温かい思いやりを示され、私たちがくじけそうになるのを助けてくださるのが常でした。販売報告書の提出が遅れて雷を落とされたこともありましたが、風邪を押して出勤した部下には明日は休んで休養せよ、と声をかけてくれた部長でもありました。ですから、私たち部員は、あるときは厳格な父のように、あるときはやさしい母のように敬慕してまいりました。
 それなのにどうしたことでしょう。テーブルを囲んで販売計画を論じ合うことはできないのです。しかし、入社以来25年、ここに残された部長の実績は、私たちの前に大きく浮かび上がり、私たちの胸の中に記憶されて永遠に消えることはないでしょう。
 私たちは信頼しきっていた大樹を失ったように悲嘆にくれております。けれども、いくら嘆いても亡き人を蘇らせることはできません。私たちは○○部長の御教訓を守り、愛社精神に燃えて働いていく決心を強くいたしました。それが○○部長に報いる道であり、御供養であると信じます。
 どうか、私どもをあの世から見守っていてください。
 終わりに心から御冥福をお祈り申し上げ、弔辞といたします。
お別れの言葉文例
孫から祖母への
お別れのことば
 おばあちゃん、長い人生を終えて今、どんな気持ちでしょうか?
 私たち家族にとって、大きな、大きな存在のおばあちゃんがあの世に旅立ってしまったことは、本当に寂しいです。おばあちゃんは、小さいころから私たちと一緒にいてくれることが多く、おばあちゃんが家に泊まりに来るときには、心待ちにしていたものです。いつもおだやかで、あったかいおばあちゃんが大好きでした。私がいたずらをすると「みんなが良いと思うことをやるのが一番だよ」と叱らずに諭してくれたり、風邪で調子が悪い時には「人間には自然に治る力があるんだよ。じっと寝ていたら大丈夫」と言ってくれたことがあります。その言葉は今でも、私を助け、力付けてくれる言葉でもあります。
 ○○に入所してから、食事が難しい状態になりました。時間をかけても、少ししか食べられなくなり、時間もかかりました。にもかかわらず、私が食事のお世話をするときは、お椀を近くに寄せてやりやすいようにしてくれました。常に気を配り気遣いを忘れぬ人でした。
 おばあちゃんの思い出は、走馬灯のように巡りますが、たくさんの言葉や生き様が私にとって宝物です。天国でも私たちを見守っていてください。今まで、ほんとうにありがとう。おばあちゃんが私たちに与えてくれたものを心の糧にして家族みんなで生きていきます。
孫から祖父への
お別れのことば
 今日、このような形でおじいちゃんへお別れのことばを読まなければならなくなったことは非常に残念です。
去年、倒れてからこの半年間、大好きなお酒やタバコも止められ、趣味の温泉や、山菜取りもできなくなり、もどかしく辛い日々を過ごしていたことと思います。
 私は小さい頃からおじいちゃんと出かけることが多く、川での魚釣りや山でのキノコとりなど、2人で過ごした楽しい想い出がたくさんあります。おじいちゃんの手は大きくて真っ黒でした。その強い手にいつも守られ、包み込むように頭をなでてくれた感触をいまでもしっかり覚えています。
 出かけた先で友達に会うと「うちの孫だ。かわいいだろ。」と言って自慢していました。私にとっても強くて物知りなおじいちゃんは自慢です。
 元気なうちに、おじいちゃんと温泉に行きたかった。川原で魚釣りをしながらいろんな話がしたかった。そして、ひ孫を大きな手で抱いて欲しかった。叶えられなくてとても悔しいです。どうぞ安らかにお休みください。
孫(小学生低学年)から祖父へのお別れのことば  おじいちゃんいつも可愛がってくれてどうもありがとう。怪我をしないように、風邪を引かないように心配してくれてありがとう。みんなに年賀状をくれてありがとう。遊びに行くとおやつをたくさん用意してくれてありがとう。
いつも、おこづかいをたくさんくれてありがとう。デパートでおもちゃを買ってくれてありがとう。
 自転車で買い物に行ったこと、畑で野菜をとったこと、一緒にお風呂に入ったこと、釣りに行ったこと。全部楽しかったよ。全部忘れないからね。
 おじいちゃんに教えてもらったこともたくさんあります。
おじいちゃんが子どもの頃のこと。戦争のこと。
きれいな自然や風景のこと。人には思いやりが大切だということ。
お父さんとお母さんの言うことをよく聞くこと。私たちはこれからもずっと、おじいちゃんが教えてくれたことを守って生きていきます。いつまでも、私たちを見守っていてください。 おじいちゃん、大好きだよ。今まで ほんとうにありがとう。


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