仏尊は、如来・菩薩・明王・天に大きく分けることができる。実際、お経を読んでみると、さまざまな仏たちが登場する。仏たちはお釈迦さまの教えを表したものであるから、仏尊を知ればお経の意味もわかりさらに楽しくなる。

仏尊 意味 説明
如来 正しく悟りを開いた人  仏・仏陀と同義語である。釈迦如来・阿弥陀如来・薬師如来など数多くいるが、本当の意味での仏は歴史上実在したお釈迦さましかいない。ただしこのことは他の如来が仏ではないという意味ではない。
 如来はそれぞれ
@お釈迦さまの教えを分かりやすく説くために現れた如来
Aお釈迦さま以前から存在する真理そのものの如来(過去七仏)
B人々を苦しみから救済するために現れた如来

など、それぞれ役目をもって現れている。
 また、如来が人間を超越した存在であることを示すため、32相80種好という身体的特徴がある。
菩薩 悟りを求めて修行する者  如来(仏・仏陀)に達する前段階にある者のことで、お釈迦さま菩薩も菩薩の時代があった。
 菩薩には、虚空菩薩や文殊菩薩などのほか、観音さまも菩薩である。なお菩薩が冠や首飾りなどで着飾っているのは、出家前のインドの貴族であったお釈迦さまの姿を基本にしているためだ。
明王 全ての人々を救済せよと如来から命令された尊格  一般に不動明王がよく知られているが、炎を背にし手に剣をもち、すさまじい形相をしている理由は、世の人々を威嚇し、屈服させ、力ずくで菩提心を起こさせて悟りへと導くことを使命とするためである。
天上界にいて、仏法を守護するために存在する  四天王や弁財天などがそれにあたる。また性別不明の菩薩や如来と違って、天の神々は男神と女神の区別がはっきりしていることが大きな特徴のひとつである。


inserted by FC2 system