ジュズとネンジュ

ジュズとネンジュ
数珠とは「数える珠」という意味で、仏さまの名や念仏、真言などを唱えるとき、一度唱えるたびに珠1個を動かし、何回唱えたかを確かめるために用いられる。
念珠という呼びかたは、”念誦(ねんじゅ)”という言葉の発音から出ているらしい。「念」とは心にしっかりとどめておくこと、「誦」とは唱えること、読むことをいう。

ジュズとネンジュ
お釈迦様の時代に使われていたかどうかははっきりしていないが、2世紀ごろ、インドで首に数珠をかけたバラモンの像が発見され、これを根拠に数珠がバラモン教から仏教へ伝わったという説がある。しかしながら仏教国として知られるタイやセイロンの一部に、礼拝で数珠を用いる習慣がない地方があることも見逃してはならない。。

ジュズとネンジュ
幾つあるのが正式なのか。基本的には108個とされているが、一定していない。1080個の数珠もあり、重さは100キロを越えている。お経の中で数珠の珠の数が記されていて、多いほうではこの1080個があり、少ないものでは54個・42個・27個・21個・18個・14個などがある。
基本とされる108個の数は「モクゲンジ経」などのお経にあるが、モクゲンジとは植物の種のことをいう。この種を108個つなぎ、数珠にして身に付けなさいというのが「モクゲンジ経」である。

108個といえば、除夜の鐘を思い出す方も多いが、百八煩悩のことである。しかし一説には108の仏さまを表すともいい、精神を統一して修行する百八三昧になぞらえたともいう。

108を基本の数と考えた場合の考えは次のようになる。
1080= 108の10倍
54 = 108の半分、又は54体の仏さま、又は菩薩の54の階位などの諸説あり
27 = 108の1/4、又は27人の聖者
36 = 108の1/3
18 = 108の1/6

ジュズとネンジュ
日本では水晶・サンゴ・梅の木・木の実が多い。
密教各派では、材質によって仏さまの功徳が相違するという考えがあり、修行のしかたに従い定められている。

大別して次の3種がある。
@宝石類=水晶・るり・めのう・サンゴ・真珠・その他貝類
A金属=金・銀・銅・すず
B木の実=ハズやボダイジュの実・白檀のような各種香木
鳥や獣の骨を用いるのはラマ教である。


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