1.仏教の目標は
仏になること
2.この目標を達成するには「苦」を知ることから
1)この世の現実を的確に把握すること
三法印 | 諸行無常 | ものごとはすべて原因があって結果がある ・・・ 縁起 つまり、苦の原因がなくなれば、苦悩もなくなる |
諸法無我 | ||
涅槃寂静 |
2)苦の本質を知ること
四諦 4つの真理 |
苦 諦 | 苦の真理。人生は本質的に苦である。 |
集 諦 | 苦の原因の真理。人生は苦であることの原因を明らかにしている。 | |
滅 諦 | 原因の消滅の真理。苦の原因である煩悩の消滅が苦の消滅となる。 | |
道 諦 | 苦を取り除く方法の真理。それには8つの方法(八正道)がある。 |
3)苦の具体的な種類とは
四苦八苦 | 生 | 生きる、生まれる苦しみ | 四苦 |
老 | 老いる苦しみ | ||
病 | 病にかかる苦しみ | ||
死 | 死ぬ苦しみ | ||
愛別離苦 | 愛する人と必ず別れなければならない苦しみ | - | |
怨憎会苦 | 憎しみや恨みのある人と必ず会わなければならない苦しみ | ||
求不得苦 | 欲しいものがどうしても手に入らない苦しみ | ||
五陰盛苦 | 執着によって起こる精神的、肉体的なさまざまな苦しみ | ||
五蘊とは色・受・想・行・識のこだわりの苦しみ。簡単に云うと、人間の五官(眼・耳・鼻・舌・身・)で感じるものや心で感じる人間の肉体や精神活動すべてが物事にこだわりをつくる苦しみ |
3.苦を克服する2つの方法
1)八正道の実践
八正道 | 正 見 | 正しくものごとを見ること |
正思惟 | 正しくものごとの道理を考えること | |
正 語 | 真実の正しい言葉を話すこと | |
正 業 | 正しい行いをすること | |
正 命 | 正しい生活を送ること | |
正精進 | 正しい目的に向かって努力を重ねること | |
正 念 | 正しい自覚をもつこと | |
正 定 | 正しく精神を集中し安定させること | |
どちらかというと出家した修行者が実践する8つの実践項目であり、 出家したものが救われる(彼岸へ渡れる)という「小乗仏教」である。 |
2)六波羅蜜の実践
六波羅蜜 | 布施波羅蜜 | 布施をすること |
・眼施:好ましい眼差しで見る。 ・和顔施(和顏悦色施):笑顔を見せること。 ・言辞施:粗暴でない、柔らかい言葉遣いをすること。 ・身施:立って迎えて礼拝する。 ・心施:和と善の心で、深い供養を行うこと。 ・床座施:座る場所を譲ること ・房舍施:家屋の中で自由に、行・来・座・臥を得させること。 |
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持戒波羅蜜 | 戒律をもって生活すること | |
五戒「殺生しない」「盗みをしない」「邪淫におぼれない」「嘘をつかない」「酒をのまない」 | ||
忍辱波羅蜜 | 耐え忍んで生きること | |
精進波羅蜜 | 努力すること | |
禅定波羅蜜 | 集中してものごとを行うこと | |
座禅だけでなく、禅的な生き方をすること。 仕事に集中、遊びに集中などただひたすらに打ち込むこと。 |
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智慧波羅蜜 | 上記の波羅蜜を実践することで得ることができる智慧 | |
普通に生活している在家にも実践できる6つの実践項目であり 専門家(僧侶)が導くことですべての人が救われるという「大乗仏教」である。 |
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彼岸(悟りの世界)に渡らなくても彼岸から此岸(現実の苦の世界)を見ることができる 智慧を身につければよいとお釈迦様は説いた |
4「.智慧」から「空」を身につけ「仏」に近づく
ものごとはすべて「空」という存在であり、智慧が身につくと、すべては区別なくありのままに見えてくる
空 | かたよらない心 | 仏の悟りの境涯へ | |
こだわらない心 | |||
とらわれない心 |